若い頃に観たり聴いたりしていた作品に、数年の時を経て改めて触れてみると、意外な発見があったりする。
ストーン・ローゼズというイギリスのバンドをご存知だろうか。洋楽好きなら名前くらいは知ってるかもしれない。マンチェスター出身の4人組。1989年にメジャーデビューし、1996年に解散。この間、リリースしたアルバムは2枚のみ。にもかかわらず、当時の音楽シーンに多大な影響を与えたバンド。
筆者の好きなバンドの一つで、各パートがせめぎ合いながらも融合する様な、サウンドの美しさに惹かれて当時はよく聴いていた。
十数年ぶりに改めて聴いてみようと思った時に、とある歌詞に目が止まった。ファーストアルバムの1曲目だ。
「I Wanna Be Adored」
I don’t have to sell my soul
He’s already in me
僕は魂を売る必要はないんだ
彼(神)はすでに僕の中にいるから
ちょっと驚いた。1980年代のイギリス。キリスト教の一神教的宗教観が強いであろうイギリス。そんな中でマンチェスター出身の若者が、こんなメッセージを発信していたとは。「神は自分の中にいる」という概念を持ったイギリス人が、当時どれほどいただろうか。
若い頃に気付かなかった事に、歳を重ねてから気付く。なんか不思議で面白い。
コメント